宇宙産業ソニー 2018 11 4
書名 宇宙ビジネス、ソニーの勝算
出版社 日経BP社 日経エレクトロニクス 2018 11
「宇宙には、名誉と富がある」
もう15年ぐらい前だったでしょうか。
私は、このサイトに、何度か、そのように書いたのです。
しかし、多くの反応は、
「名誉はわかるが、富とは、いったい何か」という反応だったのです。
さらに、当時のブッシュ政権が宇宙開発を推進すると掲げたら、
マスコミが、泥沼化していくイラク戦争を見ながら、
「地球内部の紛争解決をあきらめて、
今度は、宇宙の支配を狙うのか」と皮肉を込めていました。
多くのアメリカ国民も、
「また、お金がかかる。税金の無駄遣い」という反応でした。
これに対して、私は、
「宇宙開発を国営で行うから、巨額の費用がかかってしまうのだ。
これからは、宇宙開発は、民間の時代である」と主張しました。
こうした私の主張に対しては、
「巨額の経費がかかる宇宙開発には、
民間企業は参入しない」という意見が多かったのです。
これに対しては、私は、このように主張しました。
「巨額の経費がかかるF1レースは、広告で賄っている。
ドライバーのレーシングスーツは、広告だらけになっている。
だから、コカ・コーラのロケットでも、
マクドナルドのロケットでも、
ロケット本体に広告を入れればよい」と主張しました。
あれから、十数年経ち、最近では、
宇宙産業の重要性を説いた書籍や雑誌が発売されるようになりました。
ソニーが宇宙産業になるかは、わかりませんが、
一部の経済評論家が指摘するように、
ソニーには、多くの事業部門が残されています。
日本企業の多くは、今から、十数年前、
「選択と集中」と称して、多くの事業部門を切り売りして、
強い部門だけ残しましたが、
結局、その強い部門も、
韓国や中国のメーカーに追いつかれてしまいました。
なぜか、ソニーは、
当時、ブームになった「選択と集中」をやらなかったのです。
だから、マスコミには叩かれました。